2018年05月06日
Browning Hi-Power Engraved

2005年10月29日、クラブ・ミッシェルの中野貴司店長が亡くなった。享年40歳。
小生が阿波の国に住み始めてから8年、銃趣味を再開して、いや本格的に銃趣味を始めたのは中野さんのおかげである。銃に関する知識や姿勢のみならず、銃の持つ背景や歴史、映画やゲームでの使われ方の知識など全ての手本となる方でした。銃に関してだけではなく、映画やドラマ、特撮、アニメ、アイドルまで話の種は尽きることがなかった。お店に寄れば半日はしゃべって文字通りお邪魔しに行っていた。本人はあまり言いたがらなかった体の障害のことを知ったのはお付き合いを始めてから5年ほどたってから。そんなことを気付かせないほど元気な中野さんも、一度緊急入院をしてからは酒が飲めなくなり、仕事中に休憩をとることもあった。しかし開店10周年を間近に控え、あれこれしたいなぁと話していた表情に悲壮感はなかった・・・。

このハイパワーは、中野さんと共にお店を支え続け、現在はお店の店長となった板東さんから中野さんの形見分けとして頂いたもの。生前、中野さん達とお知り合いの屋台へ晩飯を食べに行ったとき、屋台の人から「銃見せて」とせがまれ、車から「ハイパワー好きやねんよ」といって取り出したことがあった。スマートなデザインと手にしっくりくる感触がいいとのこと。タナカのガスブローバックの持病であるガス漏れをも愛しく、何度も修理した痕があったのが印象的だった。
手に取ると煙草の匂いがする。手元に置いていた証しだ。ABSのスライドやグリップを外し、濡れティッシュで磨いた。煙草のヤニでティッシュが黄色くなる。シリコンオイルを吹いて再び組み立てる。シリコンオイルをふんだんに吹くのは中野さんに教わった。最後にふとマガジンを見るとあちこちにポンチで叩いた痕がみえる。ガスを入れると盛大に漏れる。空撃ち一発も出来ないほど漏れる。タナカのハイパワーはHWとして再販されており、マガジンは買い替えが可能だ。しかしまだ買う気になれない。なんとかしてガス漏れは自分の手で直してみたい。そして墓前で見てもらいたいなーんて考えている。

最近の月刊GUNにはDVDが付いている。そのDVDの中で日系アメリカ人の元軍人による射撃講座が名物シリーズとなっている。基本から教えるなかなか奥の深いコーナーだ。その元軍人さんが素早く腰から拳銃を抜く、それはブローニングハイパワーだった。中野さんとは全く面識も関係もないのだが、認めてくれたようでちょっと嬉しかった。(文面は、2006年当時のホームページDIGITALTAOより)
Posted by So-Sui at 20:49│Comments(0)
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